こじらせ社長のお気に入り
「それでは、笹川さんの指導は予定通り、私が担当します。よって、指導期間は笹川さんの席はここではなくて外に用意します」
「おい」
「えっ?」
思わず発した声が、社長と被ってしまった……
副社長はジロリと社長には鋭い目を向けた後、私に向き直った。
「何か質問でもありましたか?」
「あの……指導期間が終わってからの私の席って……」
フロア内で部署毎に島が作られているものの、仕切りがあるわけではない。もちろん、秘書室なんてなさそう。じゃあ、どこに設置されるのだろう……?
「ああ、説明不足でしたね。大変申し訳ないのですが、機密事項を扱うこともあるので、笹川さんのデスクは指導期間が終わりましたら、社長室内に用意をします。それまでは、私の横になります」
さっきとは打って変わって、社長がご機嫌な様子で頷いている。なんだかコロコロとよく表情の変わる人だ。
〝大変申し訳ない〟と言ってしまうあたり、今後に不安を抱いてしまったのは仕方がないと思う。
「おい」
「えっ?」
思わず発した声が、社長と被ってしまった……
副社長はジロリと社長には鋭い目を向けた後、私に向き直った。
「何か質問でもありましたか?」
「あの……指導期間が終わってからの私の席って……」
フロア内で部署毎に島が作られているものの、仕切りがあるわけではない。もちろん、秘書室なんてなさそう。じゃあ、どこに設置されるのだろう……?
「ああ、説明不足でしたね。大変申し訳ないのですが、機密事項を扱うこともあるので、笹川さんのデスクは指導期間が終わりましたら、社長室内に用意をします。それまでは、私の横になります」
さっきとは打って変わって、社長がご機嫌な様子で頷いている。なんだかコロコロとよく表情の変わる人だ。
〝大変申し訳ない〟と言ってしまうあたり、今後に不安を抱いてしまったのは仕方がないと思う。