こじらせ社長のお気に入り
「それは、ちゃんとお前のことを知って、それでもいいって言ってくれる人のことだ。笹川さんは、ここのところお前を避けてて、しまいには席も離すほどだろ?
はっ、まさか無理やりなことしてないよな?」

若干、凄みをきかせているんですが……

「そんなわけないだろ?笹川ちゃんには、ちゃんと過去のことも今のことも、隠さずに全て話した。その上で、俺の気持ちに応えてくれたんだ」

胸を張ってそう言う社長を、疑わしげにジロリと見ていた副社長は、目元を緩めて私に向かい合った。

「事実ですか?既成事実を無理やり作られたとかではないですよね?」


キセイジジツ……


「おい。そんなことするわけないだろ。お前だって、ここ数年の俺の理性の大きさを見てきてるだろうが」

「だからこそだ。たがが外れた時のお前が怖い」

たががって…………



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