こじらせ社長のお気に入り
「はい、颯太。そこに座って」

瑞樹と葵ちゃんの座る向かい側に、恐る恐る腰を下ろす。カイはトイレにでも行っていたのか、足取り軽く戻ってくると、もちろん迷うことなく瑞樹達の足元に座った。味方はなしってことだ。

「楓から、あなたの相変わらずな話は聞いてるわよ」

「えっと……どんな?」

「相変わらずの女ったらしぶりを披露していると」

「女ったらしって、ひどいなあ」

「誰彼かまわず〝可愛い〟とか垂れ流すお前を、たらしでなくてなんと言えばいいんだ?」

「いやいやいや。垂れ流すって……」

「颯太のあれは、もはや病気の域よ。そんなんだから秘書ちゃんとのランチの時に、他の女に襲撃されるんじゃないの」

普段の俺の様子は、瑞樹によって筒抜けになっているのは昔からのことだ。
おまけに、目の前で今日の山川社長とのことをばらされてるし……


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