必殺スキル<子守り>だけで公爵夫人になっちゃいましたが、ほのぼの新婚ライフは幸せいっぱいです
(半身って……最強の恋敵はアルだったのね。うぅ、敵う気がしないわ)

「どうした?」

 黙りこくってしまったエイミに気がつき、ジークはその顔をのぞきこむ。

「えーっと。私もいつか、ジーク様に半身と言ってもらえるよう精進します!」

 エイミの突然の宣誓に、ジークはははっと歯を見せて笑った。

(え、笑顔がぁ、可愛すぎる!)

 眩しすぎて、とても直視できない。最近、ジークといるとドキドキし過ぎて、いつか心臓が壊れるんじゃないかとエイミは半ば本気で心配している。

 ジークは優しく微笑みながら、エイミの手を取る。そして、その手をきゅっと強く握りしめた。

「アルが半身なら、エイミとは一心同体だ。エイミがいなくては、俺も生きてはいけない。だから、長生きしてくれよ」
「は、はわわわ」

(そ、そう思うなら、これ以上ドキドキさせないで欲しい。ほんとにほんとに、ジーク様に殺されちゃう)
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