新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
 旅行までに少しでもドキドキしないよう、ジョージさんと一緒にいることに慣れておかないと。

 決意表明するように拳をギュッと握りしめて言うと、ジョージさんは目をパチクリさせた後、顔をクシャッとさせて笑い出した。

「頑張りますって……アハハッ! そうか、頑張ってくれるのか」

「そっ、そうです! なので、そんなに笑わないでくれませんか?」

 こっちは真面目に言ったというのに……。

 あまりにジョージさんが大笑いするものだから、ムッとなる。それに気づいたのか、ジョージさんは私の頭を一撫でした。

「悪い、笑ったりして」

「……本当ですよ」

 するとジョージさんは頬を摺り寄せた。

「ますます旅行が楽しみになったよ。なにがなんでも涼に合わせて、俺も仕事を片づけないとな。……最高の旅行にしよう」

「はい」

 初めての旅行を、最高の思い出にしたい。そのためにも、私もフェアを成功させたい。

 その後、ジョージさんと旅行の話に花を咲かせながら、仕事に対するモチベーションは高まるばかりだった。
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