新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
「せっかくだし、ふたりで入ろう」

「えっ! お、お風呂にですか!?」

「あぁ。……旅行で一気にステップアップしようか」

 いやいや、あまりにもステップアップしすぎです! で、でも旅行するということは、やはりそういうことを意味していますよね。

 アタフタしていると、ジョージさんはイジワルな顔で言った。

「楽しみにしているよ、涼に背中を流してもらうのを。……それと夜も」

「……っ!?」

 付け足し言われた一言に、かあっと身体中が熱くなる。

 ハグやキスだけでもいっぱいいっぱいなのに、それ以上の行為に及んで、私の心臓は持つだろうか。

 またこの前のキスのときのように、逆上せないか心配。……だけど、恋がしたいと願っていた頃から、いつか好きな人と結ばれる日のことを想像していた。

 年頃になると、友達のほとんどは経験していき、いつもひとり取り残された気持ちになっていたよね。

 そのときが私にもついにきたんだ……! 不安もあるし怖くもあるけれど、それ以上に大好きなジョージさんと心だけではなく、身体も結ばれたい。

「えっと、ジョージさん」

「ん?」

「あのっ……! 恋愛未経験者なので、色々と頑張ります!!」
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