Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜
9.罪炎
「おばさん、もうすぐ着くって。」
「はーい。」
学校でエセの過去の話をするのも人目もあるから違うなってなって、結局エセの家で話すことになった私たちは、エセのおばさんが迎えにきてくれるのを待つことになった。
エセはすっかりいつものエセに戻っていた。
「そういや、今朝の…その…悪かったよ。アイツらから聞いた。呼び出したのアイツらの方だって。」
「うん。別に気にしてない。」
会話は続かなかった。でも。決して居心地の悪いものではなかった。
少しするとエセのスマホの通知がなる。おそらくエセのおばさんが到着したのだろう。エセは画面を見ると立ち上がる。
「行くぞ。」
「うん。」
エセのおばさんの車は校門の前に止めてあった。
エセに続いて車に乗り込むとエセのおばさんが笑顔でこちらに会釈してきた。私は何か言おうと口を開き掛けるがエセに静止される。
「おばさん。今日、時間ある?」
「あるわよ。」
「こいつにあのこと話す。なるべく自分の口から話したいけど、もし、俺が話せなくなったら代わりにこいつに話してやってほしい。」
「そう。話すのね。わかったわ。」
エセのおばさんは悲しそうに笑った。エセの表情も重く濁っていた。