Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜
1.悪夢とエセ王子
「いやあああああ。」
目が覚める。視界に映った見慣れた自分の天井に、ほんの少しの安心感を覚える。乱れた呼吸をなんとか整え起き上がり、頬を伝う涙を服の袖で拭う。
14歳、初夏。私は愛する人を失った。
その時の光景が、悪夢となってその日以来頻繁に私を襲うようになった。だからこうやって魘《うな》されて起きるのももはや日常と化していた。
当初は怖くて寝れなくなり、何度も疲労で倒れた。今は、睡眠導入剤を服用することでなんとか寝られるようにはなった。
私はベッドから降りて、机に置いてある時計で時刻を確認する。
AM4:15。
起きるにはまだ随分早い時間だった。深く溜息をつき、机の横の壁にかけてあるブレザーの制服に目を向ける。今日から通う高校の制服だ。
制服をハンガーから外すとその拍子で胸ポケットに入れていた生徒手帳が床に落ちる。落ちた生徒手帳を拾い、「上野《うえの》かほ」と昨晩自分で記入したページを見る。
「そうちゃん、私、今日から高校生になるんだよ。」
亡くなった最愛の人に語りかけるように呟いた。届くはずのないその言葉は静寂に消えていった。
涙が溢れそうになるのを堪え、私は生徒手帳を制服の胸ポケットに戻し、制服をベッドの上に置いた。
まだ早いけれど、先に準備を済ませてしまおう。そう思い、私はシャワー室へ向かった。
諸々の準備を済ませた私はベッドの上に座り込み、ベッド横に立てかけていたアコースティックギターをケースから取り出し抱える。
目が覚める。視界に映った見慣れた自分の天井に、ほんの少しの安心感を覚える。乱れた呼吸をなんとか整え起き上がり、頬を伝う涙を服の袖で拭う。
14歳、初夏。私は愛する人を失った。
その時の光景が、悪夢となってその日以来頻繁に私を襲うようになった。だからこうやって魘《うな》されて起きるのももはや日常と化していた。
当初は怖くて寝れなくなり、何度も疲労で倒れた。今は、睡眠導入剤を服用することでなんとか寝られるようにはなった。
私はベッドから降りて、机に置いてある時計で時刻を確認する。
AM4:15。
起きるにはまだ随分早い時間だった。深く溜息をつき、机の横の壁にかけてあるブレザーの制服に目を向ける。今日から通う高校の制服だ。
制服をハンガーから外すとその拍子で胸ポケットに入れていた生徒手帳が床に落ちる。落ちた生徒手帳を拾い、「上野《うえの》かほ」と昨晩自分で記入したページを見る。
「そうちゃん、私、今日から高校生になるんだよ。」
亡くなった最愛の人に語りかけるように呟いた。届くはずのないその言葉は静寂に消えていった。
涙が溢れそうになるのを堪え、私は生徒手帳を制服の胸ポケットに戻し、制服をベッドの上に置いた。
まだ早いけれど、先に準備を済ませてしまおう。そう思い、私はシャワー室へ向かった。
諸々の準備を済ませた私はベッドの上に座り込み、ベッド横に立てかけていたアコースティックギターをケースから取り出し抱える。