一生ものの恋をあなたと
指輪
「ごめん!
待たせたか?」

「ううん。大して待ってない。
急いできたの?走らなくていいのに。」

「いや…でも…」

走ってきたからか、上げている前髪が少し乱れて落ちてきている。

…ちょっとセクシーだからやめてほしい…

…ハッ、私ったらなに考えてるの!

「あまり時間がないから行こう!」

「え? 時間⁇
どこか予約でもしてるの?」

「…いや、まぁ…」

ハッキリ言わないまま、私の手を取ってどんどん歩いていく蓮。
そして、一軒の店の前で止まる。

「蓮! ここ…」

「本当なら、プロポーズする時に用意しときたかったんだけど、突然だったからな。
でも、どうせなら、愛が気に入ったものを贈りたいし。
だから一緒に選ぼう。」

そこは、以前私にくれたペンダントと同じブランドのお店。
もちろん、今日は私の首元でちゃんと揺れている。

「…蓮…
ありがとう!
でも、緊張しちゃう。」

「大丈夫。行こう!」

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