【タテスクコミック原作】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 さっきから鬼畜は、もうすっかり興奮してしまっているようで。

 私の胸元に顔を埋めてぎゅうっと抱き着いたまま、一心不乱に、まるで獣のように、何度も何度も腰を強く打ち付け続ている。

 鬼畜の律動が激しさを増すにつれ、途轍もない快感までもが身体を容赦なく貫いてゆくものだから。

 ――もう、意識が遠のくどころか、気が狂ってしまいそうだ。

「……ちょっ……まってぇ……はっ……はげ……しぃ……もっと――」
 
 だから、『ちょっと待って、激しすぎるから、もっとゆっくりして』、そう伝えようと、やっとの思いで声を放ったというのに……。

 私の声を最後まで聞き終えないうちに、抱きしめていた私の身体からムクリと起き上がってきた鬼畜が、私の顔をなにやら困惑したような表情でまじまじと見下ろしてきて。

「……侑李さんという人は、僕をどこまで煽るつもりですか? 分かりました。だったら、これならどうですか?」

 さっきの言葉のどこに、鬼畜を煽るような言葉が含まれていたかが分からないけれど、そういってきた鬼畜。

 今にも意識が遠のきそうな覚束ない頭の私が鬼畜の言葉の意味が分からず首を傾げていると、急に鬼畜に身体を抱き起こされて。
 
 突然の浮遊感に驚いて恐怖感を抱いた私が「キャッ!?」と短い悲鳴を上げた刹那。

 鬼畜のしなやかな筋肉に覆われた逞しい胸板に、私の胸の膨らみが強く押し付けられてしまっていて。

 気づいた時には、鬼畜と深く繋がりあったままの状態で、立ち上がった鬼畜に抱き上げられた腕の中、巧みな腰遣いで下から物凄い力で、突き上げられてしまっていた。
< 131 / 619 >

この作品をシェア

pagetop