【タテスクコミック原作】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 けれども、鬼畜が何かを放った直後、なんとか意識を取り戻すに至った私が、自分の置かれた状況を目の当たりにして、驚愕し、思わず放ってしまった抗議の言葉にも。

「――ちょっと、なんなのッ!?」

 なんだか嬉しそうな表情を満面に張り付けた鬼畜は、腹の立つくらいしれしれっとした口調で、

「『なんなの』って、侑李さんが『もっと激しくしてほしい』って言ったんじゃないですか。これなら、奥まで当たるでしょう? ほら」

そんなことを言ってくるや否や。

 相変わらず巧みな腰遣いで物凄い勢いで突き上げられてしまっては、文句を言いたくとも。

 私の口からはただ絶え間なく嬌声を放つだけで、もう、言葉を返すことなどできなくなってしまってて。

 素面だというのに、もう、そこからの記憶なんて、途切れ途切れでしか残ってはいないくらい、私は容赦の欠片もない絶倫な鬼畜によって、何度も何度も絶頂へと導かれてしまってたようだった。

 昨夜は酔っていた所為もなって、半信半疑だったけれど、この日私は、鬼畜との身体の相性がどんなにいいのかということを、改めて、嫌というほど思い知らされる羽目になった。
< 133 / 619 >

この作品をシェア

pagetop