【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
それなのに、私の言葉を最後まで聞き届けた鬼畜は、そんなことなど想定内だとでもいうような口ぶりで。
「侑李さんならそういうとは思っていましたが。実際に侑李さんの口から聞いてしまうと結構ショックなものですねぇ?」
そんなことを言ってきた割には、それほどショックを受けているようには見受けられない。
それに、もっとこう、ぐいぐい攻めてこられるものだと思っていたのに、なんだか拍子抜けだ。
私は、なんとも間抜けな声しか出すことができなかった。
「……へ!?」
そのことで、さっきまで鬼畜の攻めに負けないようにしと身構えていた気が削がれてしまい。
私は鬼畜相手だというのに、スッカリ油断してしまってたのかもしれない。
その隙をつくようにして、鬼畜に唐突に訊き返されてしまい。
「侑李さんは、一千万円のことがネックになっているのでしょう? だから、僕の気持ちには応えられないっていうのでしょう?」
「……え? いや、あの、私は別にあなたのことを好きな訳じゃ……」
そんなしどろもどろなことしか言えない始末。
そこへまた鬼畜から、畳みかけるようにして追い詰められてしまい。
「そんなに誤魔化さなくてもいいんですよ? 侑李さんのことを好きだと自覚してから、この二日間、傍でずっと侑李さんのことを見ていたのですから、それくらい分かります。僕のことを意識してくれていることも、少なからず好意を抱いてくれていることも」
「はっ!? 何言ってるんですか? そんな訳ないでしょうがッ!」
ーー鬼畜に何もかも言い当てられてしまったからと言って、素直に応じられる訳がない。