【タテスクコミック原作】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 腰を進めて熱い立派な昂りで貫かれた途端。思考がプツリと途切れそうになった。けれど、なんとか意識を失わずに済んだ私が甘やかな愉悦に抗っていると。

 すっかり興奮してしまったらしい隼が私の名前を呼び捨てで何度も熱に浮かされたように口にするのを聞いているうち、隼の声が切羽詰まったものになってきて。

 気づいた時には、達して打ち震える互いの身体を支え合うようにして隼と私はしっかりと抱きしめあっていた。

 昨日は、今思い出しても恥ずかしくなってしまうほどに、寝室のベッドにバスルーム、キッチンやダイニングのソファ……というように。所かまわず、何度そうやって愛し合ったか分からないほど、本当に糖度と密度の濃い一日を過ごした。


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「侑李さん」

 隼の寝顔を堪能していた筈が、いつの間にか昨日のことを思い返しているうち、恥ずかしくなってきてしまい。

 私が、熱くなってしまった顔をパタパタと両手で扇いでいるところに、隼の声が割り込んできた。

 と、思った時には、私と同じように何も身に着けていない素肌の隼の腕によって、私の身体は抱きしめられてしまっていた。
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