【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
それどころか、この初めて味わう甘い刺激に、このままだと、もう、身体が堪えられそうにない。
鬼畜の言葉通り、肌を重ねたときのなんともいえない心地良さと、なにより、こんなにも感じてしまっている自分自身に戸惑うばかりだ。
そればかりか、初めての彼氏に、『不感症なんじゃねーの?』と、言われたあの時のことが消えてくれないどころか、鮮明に蘇ってきてしまう。
いくら、彼氏が欲しかったとはいえ、好きだと言われてOKしたくらいだ。その彼に対して、まったく好意がなかった訳じゃない。
いつも優しくて、気が強く素直になれない私のことを、『可愛い』と言って、とても大事にしてくれていた。
その彼に、少しでも可愛いと思ってもらえるように、自分なりに精一杯努力だってしたつもりだ。
それでも、どうにもならなかったのだ。好きでも何でもない鬼畜なんかに、どうこうできる訳がない。
それなのに、ちょっと肌を触れ合わせただけでこんなにも心地良くて、こんなにも感じさせられるなんて、本当にどうかしてる。
――きっと、これも酔っている所為に違いない。