MASA (極短・完結)
中学を卒業して、別々の高校へ進んで、特別仲も良かったわけじゃない私達は、お互いの連絡先なんて知らなかった

就職して、何年過ぎた頃だろう・・

「マサくんから葉書来てるわよ~」

帰宅した私に、母が差し出してきたのは、外車販売のDM

営業・・大変なんだな~ 頑張ってんだ・・ そんな事を思いながら目を通した

田舎町だから、母親同士がスーパーで立ち話なんて、当たり前の風景・・

直接話すことはなかったけど、仕事を辞めて、学校に行きなおしたとか、結婚したとか耳には入ってきていたよ

その度に、思い出すのは、やっぱり笑顔

ねぇ・・

そんな時に掛かってきた一本の電話・・

「マサが・・亡くなった」

なんだろうね・・

本当に偶然・・

昨日ね、マサの事、ふと思い出したんだよ?

アラレちゃんの事と、誕生日が一日違いの事・・

今まで思い出すことなんてなかったのに・・不思議だよね

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