かりそめお見合い事情~身代わりのはずが、艶夜に心も体も奪われました~
……これって、正真正銘デートだよね。
ガラスに映った自分を流し見つつそんなことを考え、自らの思考に照れくさくなる。
実家の最寄り駅から4駅ほど離れたこのターミナル駅を待ち合わせ場所に指定したのは、私だ。奥宮さんは自宅まで迎えに来てくれると言ったけど、それは丁重にお断りした。
もし自宅で両親と顔を合わせることにでもなれば、入れ替わりがバレるリスクが高くなってしまう。単純にそこまでしてもらうのは申し訳ないから、というのもあるけれど、1番の本音はそこだ。
日曜の11時に、駅の東口を出たところで待ち合わせ。そうしてそのあとのプランは、今回奥宮さんが考えてくれるそうだ。
……どこに行くのかなあ。とりあえず【うーん、多少は歩くかな】とのヒントをもらって、靴はヒールの高くないパンプスにしたけれど……。
落ち着かなく前髪に触れていると、右手に持ったままだったスマートフォンが震えた。
ドキリとして、慌てて画面を確認する。【着信中】の文字とともに表示されている名前を見てさらに鼓動を高鳴らせながら、震えそうな指先で通話ボタンをタップした。
「もっ、もしもし」
『立花さん? 奥宮だけど、今駅前のロータリーに車停めたよ』
「あっ」
スマートフォンを耳にあてた格好のまま、後ろを振り向く。
ロータリーに、1台のセダンが停車していた。窓が開いた運転席にいる人物と目が会った瞬間、その人が片手を挙げる。
ガラスに映った自分を流し見つつそんなことを考え、自らの思考に照れくさくなる。
実家の最寄り駅から4駅ほど離れたこのターミナル駅を待ち合わせ場所に指定したのは、私だ。奥宮さんは自宅まで迎えに来てくれると言ったけど、それは丁重にお断りした。
もし自宅で両親と顔を合わせることにでもなれば、入れ替わりがバレるリスクが高くなってしまう。単純にそこまでしてもらうのは申し訳ないから、というのもあるけれど、1番の本音はそこだ。
日曜の11時に、駅の東口を出たところで待ち合わせ。そうしてそのあとのプランは、今回奥宮さんが考えてくれるそうだ。
……どこに行くのかなあ。とりあえず【うーん、多少は歩くかな】とのヒントをもらって、靴はヒールの高くないパンプスにしたけれど……。
落ち着かなく前髪に触れていると、右手に持ったままだったスマートフォンが震えた。
ドキリとして、慌てて画面を確認する。【着信中】の文字とともに表示されている名前を見てさらに鼓動を高鳴らせながら、震えそうな指先で通話ボタンをタップした。
「もっ、もしもし」
『立花さん? 奥宮だけど、今駅前のロータリーに車停めたよ』
「あっ」
スマートフォンを耳にあてた格好のまま、後ろを振り向く。
ロータリーに、1台のセダンが停車していた。窓が開いた運転席にいる人物と目が会った瞬間、その人が片手を挙げる。