笑顔のキミを
「今日急いでて、すいません」
適当に断って俺は背を向けた。
ちっ、という舌打ちの音がした。
ああ、あのスタッフめっちゃ真面目な青年って感じだったのに意外とそんな感じなのね。
というか舌打ちしたいのはこっちなんですけど。
帰りがどんどん遅くなっちゃうじゃんか。
今日はもう月を撮る気が失せた。
なのでぶら下げていたカメラをかばんにしまう。
今度からは気を付けよう。
もう二度とこんな変なことに巻き込まれたくない。