東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
いやいや、さすがにそれは。

「あの、なんと言いますか、派遣社員の立場を弁えず、すみません……ほんとうに」

最後は蚊の鳴くような小さな声になっていく。

「それで?」
――それで?ってまだ続くの?

チラリと見ると、彼は薄く口元で笑っていた。

背もたれにゆったりと腕を伸ばし長い足を組んで、まるで自分の家にいるかのように寛ぎながら。
その目はあきらかに挑発している。

――ええ? な、なによ、その態度。
腹立たしさに絶句したが、叶星は唇を噛んで耐えた。

悪いのは自分なのだ。

「すみません」
再び頭を下げて謝った。

もうどうとでもなれ、気が済むまで謝り続けようじゃないの。

緊張感が過ぎたあとは、そんな感じの開き直った気持ちが湧いて来る。
おそらく俎板の鯉も最後にはこういう気分なんだろうなどと思ったりした。

「わかった。『ヒムロス』の社長と来てくれる?」

「えっ?!」

――そんな……。
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