母を想えば


「あ、そうだトモコ。
ちょっとお願いがあるんだけど・・。」


「うん?」


「悪いんだけど、弁当のおにぎり明日からもう2個増やしてくれないかなぁ?」


「・・?別にいいけど、どうしたの?
35過ぎて第二次食べ盛り?」


「最近俺の組に配属された新人がいるんだけど、金無いらしくて、

毎日パンの耳しか食べないんだよぉ。

仕事中に倒れられたら困るし、

やっぱサブリーダーとして気に掛けないわけにはいかないしさ。」


「へ~~。若い子?」


「いや、俺らの1個下。

なんか色々と職を転々としてて、
苦労してるみたいなんだよぉ。

話せば結構面白い奴でさ、
なんか余計にほっとけなくて。」


「ウチらも苦労した身だし・・
うん、困った時はお互い様だね。

昆布とおかかでいいかな?」


「ありがと!助かるよ。」





















< 146 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop