元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
瑠衣は言ったことを責任もって最後まで果たす人だと杏奈は誰よりも知っていた。

でも、杏奈には行けない事情ができた。

本当は・・・



杏奈は瑠衣の車の助手席に乗り込んだ。
秘書として当然の仕事をしなくてはならない。

本当は後部座席に乗って距離をとりたいくらいの杏奈。
でも、仕事だと割り切るためにあえて助手席に乗り、バックから手帳を取り出した。

瑠衣に自分は仕事モードであることを示すためにも、杏奈は手帳に目線を落とした。

少しして運転席に瑠衣が乗り込む。

「明日からは私が社長のご自宅へお迎えに上がります。専属のドライバーがおりますので。」
乗り込みシートベルトに手を伸ばそうとしている瑠衣が、杏奈の方を見た。
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