捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 まだ、頭の中はぐちゃぐちゃだった。自分でもなにが起きたのかまだ理解できていない。

(私を憎んでるんじゃないの? 嫌いなんじゃないの? 許さないってなんだったの?)

 涼さんは私に対して確実にマイナスの感情を抱いている。指輪を渡されたときに感じたものは気のせいではないだろう。

 それなのに私を愛していると言った。三年前と同じ低く甘い響きを持った声で。

(どうして私と結婚したの……)

 枕に顔を埋めるとさすがに息が苦しい。でも、それが逆に安心できた。こうしていれば泣き顔を晒さずにすむ。寝ている鳴に嗚咽を聞かれずにすむ――。

(あんな自分勝手な人、大嫌い)

 一方的に私を裏切って、忘れた頃にまた現れて。私の生活をまた乱して、拒絶も聞かず入り込んでくる。

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