捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 上司の件を訴えたあの日から、彼はこうして私の話を聞きたがるようになった。これで会社がよくなるならばと引き受けてしまうあたり、私も結構図々しい。

「それだけこなしているのなら、遅れても仕方がないな。むしろ、急かしたようで悪かった」

「いえ、そんな。効率よく終わらせられないのが悪いんです」

「仕事量が多すぎるんじゃないのか。ひとりが請け負うべき量だと思えないが」

「そうですね……。正直に言うと、もう少し人員がいるとありがたいです。先日ひとり産休を取ったので、そのカバーをやらなければならないのもあって」

「わかった。検討しておく」

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