捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 たった、三年。永遠の別れを告げたつもりで、結局彼女の名残りを求めてしまった。部下に調べさせた結果小さな広告会社で働いていると知り、再び会うことになるよう手を回して。

 案の定現れた彼女は俺がこの再会をどんな思いで待っていたか知りもせず、かつてデートだと知らなかったときのように仕事の話をしようとした。

 あの瞬間まで傷付けられた分復讐してやろうと思っていたのに、顔を見た瞬間に恨みつらみが波のように引いていくのを感じたのだ。

 元気そうでうれしかった。また会えてうれしかった。あの声で名前を呼ばれて、なにもかもどうでもよくなった。もう一度、彼女と夜を過ごせるならどんなことでもしようと思ったのは、反応を見る限り間違いだったのだろうと思う。それでも、過ちを犯してでもまた取り戻したかった。

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