捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 空気を読んでくれればいいのに、涼さんはすぐ顔を上げてしまう。

「まだ足りないだろう。これからもっと幸せにしてやる」

「……うん」

「結婚式もまたやり直さないとな。今度はどんな式にしようか。ウエディングドレスは最低三着欲しいが」

「えっ、そんなに?」

「結局、あの日見損ねただろう。その分も合わせて、あるだけ着てほしい」

「三着じゃなくて、あるだけ?」

「俺の方で用意する」

「私の身体はひとつしかないんだけど……」

 なかなか重労働になりそうだと思っていると、涼さんが思い出したように言う。

「そういえば、鳴は弟が五人と妹が三人欲しいらしい」

 子供特有の数の感覚に吹き出してしまった。今からとなるとさすがに大変そうだ。

「なら、頑張らないと」

「ああ」

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