悪戯 ―イタズラ―


「たしかに、私は、赦されないことをしてる。軽蔑されて当然。会社にバレたら迷惑が、かかる。……でも」


それでも幸せだと思える瞬間は、ある。

うしろめたくて、苦しくて、泣き明かす夜もあるけど――


「終わりがこなければいいなと、思う」


そんな自分が、情けない。

なのに止められない。


「じゃあ。あれは嘘ですか」


……"あれ"って?


「メールの未送信フォルダに。別れを告げるものが、いくつも保存されていますよね」

――――!


「何度も離れようとして離れられないのは、あなたが引こうとするたびに言葉巧みに誘惑されるからか。或いは、よほどカラダの相性がいいか。結局自分が可愛いだけか。若しくは、今の関係性だからこそ興奮し満足しているのか」
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