甘い恋には程遠い

普段の食卓も豪華やなと思う
私でさえ驚くほど
テーブルいっぱいに料理が並んでた。

慧「…すごいですね。」

母「ちょっと作り過ぎたかな?
食べ盛りの男の子なんて
家にはおれへんから
分量が分かれへんくてね。
好きなだけ食べてね。」

慧「はい、ありがとうございます。」

4人席のテーブルが初めて埋まった瞬間やった。
ここに大神がおる。私の隣に。

それは、なんやちょっと変な感じがした。
むず痒い言うか。恥ずかしい言うか。

せやけど、それは最初だけで。
時間が経つにつれ、違和感みたいなものは
次第になくなっていって…
相変わらずな私と、お節介なお母さん。
未だにどうしてええか分かれへん
あたふたしたお父さんが…目一杯
大神をもてなしてた。
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