甘い恋には程遠い

大神は相手が誰であろうと
容赦ないから。お父さんを
追い詰めて…またお父さんが
死にたいって思えへんやろうかって。

心配やったし、止めたかった。

また気持ち悪くなるかもしれへんけど
聞きたかった。大神とお父さんの話。
大神の生きてきた環境。

ちゃんと、知りたかった。

2階の3番目の扉の中に
入っていく大神を見送ってから
私はその扉の前へとやってきた。

聞き取りづらいけど声は聞こえてくる。

慧「なあ。」

父「慧か。…どうした?」

昨日のお父さんの声色とは違って
トゲトゲしさを感じる声やった。
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