【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

14.シュテルンヒェン・フォン・ミルヒシュトラーゼ 下(シュテル視点)

 
 次にベルンに会ったのは、スノウを手に入れてから三年、僕は十歳になっていた。



 今日は幼年部の剣闘大会だ。
 僕もお忍びで大会に出ることにしていた。ちゃんと許可は取っている。
 年に一度の剣闘大会は、十歳から十二歳の男子が参加できる。上位三位までに入賞すれば名誉ある勲章と、十三歳から入学を許される幼年学校の推薦枠が与えられることになっているのだ。それは、最年少で授与される勲章の一つであり、騎士を目指す子供にとっては憧れでもある。


 ちなみにこの国では、軍人を目指す男子は十三歳で幼年学校に入学し、十五歳の卒業とともに軍属となる。さらに士官を目指すものは十六歳から士官学校へ入学し、士官学校へ入れた者だけが以後騎士を名乗ることができるのだ。


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