俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「伶士、あの時みたいにまた、愛し合おう?ねえ、伶士…」
「薫…」
「ねえ、あの時みたいに、抱き締めて…?」
「…薫!」
「お願いいぃぃっ!伶士ぃぃぃっ!」
薫の突然の絶叫は、俺の言葉を詰まらせる。
薫…どうしたんだ?
何でこんな急に、こんなことを…。
目に映る、我を失った薫を見ていられない。
何が何だかもうわからなくて。
堪えられなくなって、目を逸らしてしまう。
「伶士?…ねえ、伶士!」
「ねえ?じゃねえだろ」
俺達の間に、言葉で割って入ってくる。
その主は、なずなだ。
俺の傍で、しばらく様子を静観していた。
なずなの存在を視認すると、薫の顔が険しくなる。
「あ、あなたっ…!」
「伶士がドン引きしてんの、わからない?」
「そ、そ、そんなワケ!」
「あるだろ。…いい加減にしろ!」
なずなが声を張り上げると、薫は一瞬怯んで見せた。
そこで、なずなは俺を背に庇うように、俺達の間に体を割って入れる。
「あんた、伶士にあんな酷いことをしておきながら、よくもそんなこと言えるね?」