あの日の帰り道
「………相沢くんってそんな冗談も言うんだね」
軽く睨みながら呆れる。
「冗談のつもりは無いけど?
それより先にこの後一緒に中庭に行こうか?」
……中庭?
相沢くんの提案で思い出した。
そっか。
私が一緒に写真を撮ろうとしたから……。
「………せっかく身体が温かくなったのに?中庭なら明日も見られるよ」
思わずやんわりと相沢くんの提案を拒否してしまった。
「?」
断られると思わなかったのか相沢くんが私の方を見て不思議がる。
そんな視線を余所にちょうど洗い物を片付け終えた相沢くんの手元を確認する。