ハナヒノユメ
女性が去ってまもなく、

「さくら。」

と、彼が声を発した。

今までずっと無表情で黙っていたのに。

答える代わりに手を握ってあげる。

「ごめんね。」

...。

あんなことを言われて、誰だってつらいはずだ。

「今日も来てくれてありがとう。」

...今感じている怒り、悲しみ、虚しさ。

絶対に忘れないだろう。



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