俺様部長のめしつかい
そもそも今まで本命彼女が
いたこともないなら、
デートすら初めてでしょうが!
「じゃっ、行きましょっ」
「そうだね」
かなっち…
君は騙されてるんだよ。
こいつのこの優しい笑顔。
偽物なんだよ…
心の中は、
Wデートなんてくそめんどくせぇ!
とか思ってんだよ…
「おいこら、
どこ行くんだ?」
かなっちと森河さんが、
手を繋いで少し前を歩いてるから、
気を抜いてるらしい。
湊斗がいつもの調子でそう聞いてきた。
「だから、何回も言ったじゃん。
水族館っ!」
「興味ないことは覚えないようにしてんだよ」
湊斗はポケットに手を突っ込んで、
面倒くさそうにため息をついた。
「水族館とか、
つまんねぇとこ行くなよな…」
「デートの定番でしょ?
魚もかわいいし、いいじゃん」
「お前なぁ…
魚って食いもんだぞ?
見るもんじゃねぇよ。
まじで気がのらねぇ」
とか言ってたのに…