破 恋

・・千里3️⃣


久しぶりに出社をして
皆さんから声をかけてもらう中
課長に長く休んだことを詫びると
「元気になったなら良かった
まあ、元気にもなるよな」
と、言われて
莉子の事を言っているのか
と、思っていると····

野上主任に肩を叩かれて席に戻る。

たまっていた仕事を片付けていると
野上主任に呼ばれて
小会議室に入る。
「どうだ?久しぶりの仕事は」
「はい、たまっている書類を
片付けたら、営業先にも
顔を出して来ます。」
「そうか、体調を崩した事を
簡単に伝えたら良いと思う。
今まで、きちんとやってきた
お前だからな。」
「ありがとうございます。」
「西原、桜田と山田さんには
気をつけておけよ。
何かあったら、すぐに言え」
と、言われたから
俺は今朝の母親からの
電話の件を野上さんに話した。

野上さんは、しばらく考えて
「あいつ、西原の実家の住所が
なんでわかった?」
「夜、母ともう一度
話すつもりです。
その時に詳しく聞きたいと
思っています。」
「そうだな。今日、桜田には
他の営業につかせて社内から
だしているから。」
「ありがとうございます。」
野上さんの配慮が嬉しかった。

俺は、机の書類を片付けて
営業先へとあいさつ回りに向かった。

長引いてしまったが
19時に社に戻り帰宅した。

簡単に食事を済ませてから
母親に連絡をした。
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