好きと掟の間に


あたしは

もう自分がどの位顔を赤らめているのかも分からないほど

凄くドキドキしていた。




恥ずかしい…






「んじゃ俺がその貴重な人物等の1人になってあげるよ。

男の子に言われたことは?」



「あ…お父さんになら…」



あははって笑うその顔もまた

かわいい…
いやどっちかと言うと
かっこいいかな?




でも
どうしてこんなにドキドキするんだろ?




かっこいいから?
かわいいって言われたから?




「お父さんは男の子には入らねーよ。

んじゃ俺が最初の男の子で決まりな!


俺、和広だ。

中村和広!」


さっと握手を求められた。

「あ…井上ミナです…」








あの手の感触…

たくましい感触…

忘れらんないよ…



.
< 12 / 96 >

この作品をシェア

pagetop