ボーダーライン。Neo【上】
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 今から一ヶ月ほど前に、自宅へ一枚の返信用ハガキが届いた。

 見ると、高二の頃のクラス会のお知らせだった。

 秋月くんと同じ年の、あたしを思い出していた。丁度八年前のあたしは、今と違って素直で純粋で、ただ直向きに好きな人を目で追いかけていた。

 見た目は、今よりうんと幼く童顔で。中学生と間違えられた事もあった。

 幹事の名前と日程に目を通す。

 クラス会の言い出しっぺは、あたしの元カレのコウちゃんだ。

 ーー日程、十二月二十四日って。クリスマスイブじゃない。恋人がいる子は来ないんじゃないの?

 幹事の意図が分からず、あたしは嘆息した。

 とりあえず、クラス会には出席でハガキを出しておいた。圭介と別れた今、イブに予定など無かったし、美波も参加すると聞いたからだ。

 当日。あたしはうんとお洒落をして、家を出た。

 化粧も髪型もいつもと違う雰囲気にして、新しいコートに新しい靴で向かった。

 過去、浮気をした元カレにこう言われた事がある。

「お前じゃ、子供っぽすぎて……そういう気になれねーんだよ」と。

 あたしは信じられない気持ちで彼を見ていた。素直で純粋すぎるあたしは、何も言い返せず、ごめん、と言って涙を零した。
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