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私もスープだけ食べたが、

「…美味しい」
赤「そっか、よかった」
優しく微笑んでいた。
食事の風景と、紫ノ宮と呼ばれる男の言ったことから見てみると、
彼らは怖そうな人ではなかった。
でも、だからといって信用できるかどうかは別。

食事が終わって、皿が片付けられると、
大事な話があると言ってここに残された。
みんなもここに残りたい、と言っていたが、
さっき私を連れてきた紫ノ宮と、少しいかつい顔をした黄色、
いかにも秀才と呼ばれていそうな緑だけが、ダイニングに残った。

…この時に、抵抗すれば良かったのに。
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