キミの世界で一番嫌いな人。




こーいうときって友達がいればいいのになぁ…。

一緒にトイレ行ってもらえるし。
もちろん私は個室オンリーだけど。


すると1人の1年生は気にすることなく、ズボンのチャックを下ろしてその場所に向かい合おうとするものだから。

咄嗟に顔をふいっと逸らした。



「…個室、使いたいんだけど」


「ウンコかよ」



小学生かよ。
違うし、さすがに立ってできないだけだし。

なんて言えないから、うなずくしかない。


屈辱だ……。

それでも道は塞がれて、通してなんかくれない。


─────あ。



「廣瀬 秋斗って知ってる?俺、そいつの友達なんだ」



おっと、効果抜群。

サァァァァと音が鳴るくらい、目の前の男たちの顔は一気に青白くなって開けた道。

こんなところで自ら借りを作ってしまったらしい私。


ごめんよ廣瀬くん。いや、アキ。

いや……アッキー。



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