深紅と浅葱
浅葱

その1

とある日


沖田が、山南に教えて貰った店に
土方を誘い出した


葵に会いたい気持ちと
相談があったからだ


「いらっしゃいませ」

「ぉ…おう」

「なんだ?葵じゃねぇか?」

「お久しぶりです」


土方がニヤリと沖田を見る


その視線に気づきつつつ
席に座る

「今日は、1人なのか?」


葵が2人にお茶を出す

「実は… おじさん倒れてしまって…
おばさんだけじゃ大変ですから
ここ今日で閉めるんです」

「そうか…じぃさんもばぁさんも
この店、楽しそうにしてたのに
残念だな」

「ええ… 私も楽しかったから
凄く残念です」


上手く話せないと言っていた沖田が
ごく自然に話をしている
土方は黙ってお茶を啜る


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