深紅と浅葱
「俺は…」

思い詰めた表情の沖田に
山南が微笑む

「1人で抱えることはない
今は、無理に言わなくていい
いつか総司の口から
なんでも聞ける日が来る」

「おぅ」

いつもなら『はい』と返すが

意識して、土方に返すように返した


「ありがとう」


沖田の頑張りが山南に伝わる


2人が屯所に戻ると


大量の荷物が届いていた


「土方君 なんだいこれ?」


「芹沢さんだ
新選組の隊服…
あの燃えた呉服店に発注していたそうだ
前金で全額支払い済み
今後も追加は、必ずあの店を使う約束もしてあるそうだ
これであの店は持ち直せる」







袖にだんだら模様が入った

浅葱色の羽織だった










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