AIが決めた恋
それは、僕が中学3年生､藍が小学6先生だった夏休みのこと。
僕は、藍と陽芽と、その友達のももちゃんと、地元の花火大会へ来ていた。
藍や陽芽とは毎年この花火大会へ来ていたけれど、今年は初めて2人とも浴衣を来ていた。ももちゃんのお母さんが着付けの先生をしているから、3人とも着付けをしてもらったらしい。僕だけが私服だけれど、そのようなことを気にするタイプではない。
ももちゃんに対しても、僕は初め、警戒していた。“あの子”のように、藍を裏切るのではないかと。しかし、関わっていくうちに、とても良い子であることが分かった。この子がいれば、きっと藍は大丈夫だろう。

「ねえ、裕くん、聞きたいことがあるんだけど。」

ぼんやり、藍のことを考えていると、陽芽が僕に言った。

「何？」
「裕くんって、モテるよね？」
「そう？自分では1度もそんな風に思ったこと無いけど？」
「えー。じゃあ、今年に入ってから、何回告白された？」
「そんなの、いちいち数えてないよ。」
「へぇ。数えきれないくらい告白されてるんだ〜！」
「ち、違うって！」

いや、違くはないのかもしれない。中学に入学してから、急にモテ期が来たのか何なのか分からないけれど、月に1度くらいのペースで女子から告白さらるようになった。

「そんなに告白されてるのに、彼女作らないんだ〜。」
「まあね〜。『女子に媚びない一匹狼！』をモットーに活動してますんで！」

冗談でそう言ってみる。

「そんなこと言ってるけど、本当は心に決めている相手がいたりして。」

陽芽にそう言われた瞬間、、僕は無意識のうちに、藍の横顔を見つめていた。
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