ロミオとジュリエットは犬猿の仲
突然後ろから聞きなれた声がして振り返ると
そこには案の定澪が不満げな表情で立っていた。


「澪・・・!」


「盗み聞きなんて趣味わりーな?」


「別に聞くつもりなんてなかったよ!
勝手に聞こえてきたの!」


「ホントかぁ?
まぁさっきの子、声大きかったけど・・・」


「ごめんごめん!日代君!
ところでその子はどうしたの?」


彩がゴマをする様な態度で澪に聞いた。


「あの子は向こう側から帰ったけど・・・」


「そっか!そっか!それで!?
日代君なんて返事したの!?その子と付き合うの!?」


彩が今度は澪をかなりの勢いで問い詰め始めた。


「あ、彩・・・!落ち着いて!」


「だって気になるじゃない!?」


「そ、それは・・・」


「なんだ?お前も気になるのか?」


澪が不敵な笑みを浮かべながら私に聞いてきた。


< 46 / 159 >

この作品をシェア

pagetop