僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「今からなんて、ムリだよぉ。
 しーちゃんに『嫌い』って言われそうで、
 怖いもん」



「大丈夫だよ。
 怖かったら、そのカード握りしめろ。
 勇気くらい、もらえるんじゃねえの?」



「でも……」



「辛い思いしたら、ここに戻って来い。
 昼休み終わるまでは、
 ここで待っててやるから」



 波多野くんのさわやかな笑顔が、
 岩みたいに重たい私の心を
 強く押してくれた。



「波多野くん、ありがとう。
 頑張ってみる。」


「おう!」



 私は波多野くんに、感謝を伝えて、
 キラカードを胸に当てながら
 社会科教室を飛び出した。
< 227 / 375 >

この作品をシェア

pagetop