僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
 
 マネージャーとマー君の
 低レベルな言い合いが、微笑ましくて。

 二人だけにしてあげようと
 僕はステージ裏に向かった。



 その時

 貴公子と間違われるほど
 大人カッコいい、あやあやが、
 僕を見つけて駆けてきた。



「なぁ、春?
 俺、この衣装、似合ってる?」



 上下真っ白のタキシードに
 あやあやカラーの
 青いマントを羽織っている。



 羨ましいくらいカッコよくて
 似合いすぎなのに。

 あやあやは、
 何を、心配してるんだろう?



「ヒーローショーなんて
 俺たち初めてじゃん。
 こんな俺見て、
 ほのか、幻滅しないよな?」



 プっ。

 あやあや、
 そんなかわいい心配してるの?



 ほののんと出会う前の
『恋なんて一生しない』って言い張っていた
 あやあやからは、
 想像できなかったなぁ。

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