僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「明梨んって、何歳?」


「僕たちと同じ、高3だよ」


「じゃあ
 私とも仲良くしてくれるかな?」


「明梨ん
 誰とでも友達になっちゃうタイプだから。
 みゅうみゅうと
 すぐに仲良くなれると思うよ」



 春輝くん。
 明梨んのこと、べた褒めだね。


 
 私は……
 仲良くなれる自信がないよ。



 それに私、耐えられるのかな?



 春輝くんと明梨んが
 笑いあっている姿を見たら。

 逃げ出しちゃうかも。
 タタタって。子供みたいに。



 でも……
 私が伝えられる言葉は
 これしかないよね?



「明梨んと
 ヒーローショーやるの、楽しみ」



 精いっぱい
 語尾を跳ね上げてみた。

 口角も、思いっきり上げてみた。


 
 だけど。



 私の心は
 嫉妬で黒く染まった海に
 ズブズブと沈んでいって。


 もう浮き上がる気力も
 残っていなかった。

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