男子校生の愉快な一日
「嫌だ。それより次郎!お前は今日は世界史の授業で当てるつもりだからしっかり勉強しておけよ」

先生はそう言い、「さっさと教室に行けよ〜」と次郎たちに言う。歌ってくれなかったことに次郎たちは「ケチ〜」と言いながら再び歩き始めた。

「そういえば、世界史って今日は百年戦争のおさらいだっけ?お前ちゃんと覚えてんの?」

友達の一人が次郎を心配げに見る。百年戦争とは、1339年から1453年まであったイギリスとフランスの戦いである。

「どこの国同士が戦ったかは知ってるぜ!ジンバブエとブラジルだ!!」

「全然違う!!」

ドヤ顔で言った次郎に、全員からツッコミが飛んだ。そして次郎は全員から言われる。

「ジンバブエとブラジル……。何でこの二国が出てきた!?」

「そもそもジンバブエってどこにあんの?」

「散々こないだの授業で先生が言ってたじゃん!イギリスとフランスって」

「ああ〜!イギリスとフランスかぁ〜」

教室に向かうまでの間でも、次郎たちの間では笑いが止まらない。こうして、授業が始まっていく。
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