意地悪執事はお嬢様を独占したい







2人に認めてもらい、自分の部屋に入る。


「俺は御曹司になって恋人にもなるのか」


と笑いながら言う一条。
一条は私の前で一人称が俺に変わった。また慣れない……。


「ふふ、両想いになっただけなのに変わりすぎだね」


思いが通じ合うだけで立場も関係も変わる。普通ならありえないことだ。
両想いになることがこんなにも嬉しいことだなんて。


「両片想いってやつだったんですね」


そう意地悪く笑う一条にうっ……と言葉が詰まる。




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