暗闇の先に…
「……何の、用?」
その後の続きを待っていた私の口からは、一向に話さない菜摘に痺れを切らして出た言葉
それは凄く震えていた
その言葉に促され笑ってた口元は怒りで見る見るうちに歪んでいった
「陸斗の心まで手に入れるには、あんたの存在が邪魔なのよ!!やっとの思いで近づけたのに……あんたなんか生まれてこなければよかったんだ!」
その言葉を聞いて心臓が握られたかの様にズキンと締め付けられた
彼女の目には怒りや憎しみの色が混ざっていた
「あぁ、そうだ…あんたの父親。調べさせてもらったんだよね…」
その言葉にドクリと嫌な音が私の体を貫(つらぬ)いた
クスクスと笑う彼女を見て、背中に嫌な汗が伝う
「あんたって、自分の親に犯されてたんだってね。あんたの知り合い全ての人が知ったら…あんたはどうなるの?…ねぇ彩夢」
私は一気に暗闇に突き落とされた