暗闇の先に…
それを許さないかのように、両手で頬を包まれると無理やり視線を合わせられる
「…っ」
「言えよ…もぅこれ以上、あいつの好き勝手にさせたくねぇんだよ」
「一週間前……、」
ふるふると唇が震え、やっとの事で出た声は波の音に消されてしまわれそう
菜摘との会話を包み隠さず話した
陸斗の表情は、だんだん冷たいものになっていく
「……私は…陸斗や輝真、そして皆の側には居られない……だから、もぅ……」
…関わらないで…
最後まで言えなかった言葉
言えなかったのか…言いたくなかったのか…
自分でも、分からなくなっていた