暗闇の先に…

暫く泣いた後、私はこの家から出て行く事を決意した


ボストンバッグを引っ張り出し、必要最低限の下着と服、制服を入れ ハンドバッグに財布とお母さんが私の為に残してくれた通帳や保険証、携帯とか…貴重品と必要な物を詰め込んだ


そして、荷物を玄関に置き 義父の部屋にそっと忍び込んだ


部屋に入ったすぐ横にある小さめな棚の引き出しを開け、100万近く入ってる茶封筒からお金を全て引き抜いた


そして、その下にあるお母さんの写真を手に取り足早に玄関に向かった


お金を盗った事に対して別に悪いとは思わない


今までの仕打ちを考えれば、むしろ足りない位だった



携帯で時間を確認すると12時を過ぎていた

寝静まった住宅街を、マフラーで口元を覆い寒さに耐えながら歩く


とりあえず……寒いし、泊まるトコを探さなきゃ。


そう思って繁華街へ向かう
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