暗闇の先に…

銀さんにお礼を言って車から降りると、腰に手を添えられ そのままエレベーターに乗った



ソファーに腰を下ろし一息つく

 
「何か飲むか?」


「うん、貰おうかな」


コトッとテーブルの上に置かれたコーヒー



「肩の傷…跡が残るんだってな…」


「うん…仕方がないよ」


私より悔しそうな顔をしないでほしい


「そんな顔しないで?私ね、この傷は代償だと思ってるの」



「…どう言う事だ?」



陸斗は、そんな私を不思議そうに見る



「義父が母に暴力を振るうようになった頃から義父は小学校だった私に、いつも言っていた」


『恨むなら母親を恨め』って…『俺を、こんな風にしたのはお前の母親。だからお前も同罪だ』って…




『お前は、俺から一生逃げる事なんて出来ない』そう毎日のように言われ続けた


母が亡くなった後、それに拍車がかかっていった
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